2024年本屋大賞に初めて児童書がノミネートされました。
今回紹介するのは知念実希人氏著作『放課後ミステリクラブ』
著者の知念美希人氏は1978年沖縄県生まれ。東京慈恵会医科大学卒、日本内科学会認定医。
2011年、第4回島田荘司選ばらのまち福山ミステリー文学新人賞を『レゾン・デートル』で受賞。
12年、同作を改題、『誰がための刃』で作家デビュー。「天久鷹央」シリーズが人気を博し、15年『仮面病棟』が啓文堂書店文庫大賞を受賞、ベストセラーに。
『崩れる脳を抱きしめて』『ひとつむぎの手』『ムゲンのi』『硝子の塔の殺人』が18、19、20、22年の本屋大賞にノミネートされる。著作多数。今もっとも多くの読者に支持される、最注目のミステリー作家です。
他の作品として、『真夜中のマリオネット』も紹介しております。
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当ブログでは、なるべくネタバレの無いよう、あらすじ・感想を書いております。
あらすじ
夜の学校、プールにはなたれた金魚。
だれが、なんのために?
4年1組、辻堂天馬、柚木陸、神山美鈴、通称「ミステリトリオ」が先生の依頼で動き出す!
「ぼくは読者に挑戦する」
名探偵辻堂天馬の挑戦にキミはこたえられるか?
感想
「大人のミステリ小説と全く同じ手法で書きました」
と、冒頭でもあるとおり、児童書とはいえ本格ミステリー顔負けの内容でした。
さすがに殺人事件とはいきませんが、一体だれが、なぜそんなことをしたのか。
これまでの経緯、周囲の言動、いつもと何か変わったことがなかったかなど、あらゆる手がかりから糸口を掴んでいく様は、まさにミステリーそのもの。
そして、真相が明らかになった最後は、優しさまでも教えてくれる。
謎解きだけでは終わらせない知念氏のさすがの文筆力でした。
親子で読むことができ、考えることが楽しくなる。
そんな1冊でした。
こんな人にオススメ
・小学生の子どもがいる
・子どもにミステリーを教えたい
今回、本屋大賞にノミネートされたので手に取りましたが、流石に大人が読むのには物足りません。
小学校低学年らいが読むのにはちょうどいいと思います。
では、なぜ児童書が本屋大賞にノミネートされたのか。
本の素晴らしさ、読書の楽しさを子どものうちから知ってほしいという著者の思いがこの1冊に込められているからだと思います。
私も読書の素晴らしさを感じてもらうためにこのブログを立ち上げた次第です。
何かを始めるきっかけはなんでも良いので、その人に響くものがもっと世に出て、それを知ってもらう機会がもっと増えれば良いなと感じました。
『放課後ミステリクラブ』ぜひ読んでみてください。