青春時代というのは何かと多感で、ふとしたことで人生に絶望したり、希望を見出したりするものですね。
それは周囲の環境だったり、人間関係だったり様々な事柄が関わってきます。
そんな中、ある秘密や知らなくてもいいことまで知ってしまったとき、人生はあらぬ方向に飛躍してしまうこともあるかもしれません。
本日は佐野徹夜氏著作『透明になれなかった僕たちのために』を紹介します
佐野徹夜氏は1987年京都府生まれ。
2016年『君は月夜に光り輝く』が第23回電撃小説大賞《大賞》を受賞しデビュー。
同作は2019年に映画化。近刊に『さよなら世界の終わり』などがあります。
当ブログでは、なるべくネタバレの無いようあらすじ・感想を書いております。
あらすじ(帯表紙より)
アリオとユリオ、幼馴染の深雪は、自分の中に潜むある欲望に苦しみつつ成長する。
ユリオの自殺、連続する殺人事件を契機に驚愕の真相が明らかになっていくのだが、、
出生前から仕組まれていた壮大な計画の果てに、待ち受ける禁忌の真相とは?
雑誌「文藝」での同名短編小説発表から4年。青春小説の旗手が到達した、生きる意味を問う衝撃のストーリー!
登場人物
アリオ 〜 本作の主人公。大学生
ユリオ 〜 アリオの双子の弟。14歳で命を絶ってしまう。
深雪 〜 アリオとユリオの幼馴染。父親がおらず、母親は心臓病を患っている。
市堰 〜 アリオとそっくりの同級生。父親が誰か探していると言う。
蒼 〜 アリオと同じ大学に通う学生。市堰とも関わりがあるよう。
野崎 〜 深雪の叔父でアリオとも幼少期から面識がある人物。医師で遺伝子について研究している。
感想
果たしてどのような結末を辿るのだろうと読み進めていきましたが、結末は斜め上をいってました。
まさかの結末に驚きはありました。
しかし、私の読解力の問題でもあるのかもしれませんが、登場人物の心理や行動原理、気持ちを読み取ることができず、共感もできませんでした。
伏線やミスリード、構成力などは圧巻でしたが、私の思想や倫理観では物語を咀嚼することが難しく、途中から読むのが苦痛でした。
特に学びもありません。刺さる人がいれば幸いです。
こんな人にオススメ
・メンヘラとよく言われる
・希死念慮、殺人衝動を抱いたことがある
・この世の中に生きづらさを感じている
帯に青春サスペンスとありますが、甘さはありません。参考文献の内容と数に驚きました。
気になったら読んでみてください。